
ジプシーの言葉、ロマニ語で挨拶してみる。
「Te baxtalo! テ バフタロ!」
幸運でありますように…という意味がある。
初めて出会ったジプシーにこの挨拶をするだけで、みんな手をたたいて大喜びする。
それと「良い」という意味の「Misito! ミシト!」という言葉、この2つの言葉で、
大抵、彼らの警戒心は消え、温かく向かえ入れてくれる。
「ロマニ語を話してごらん。あなたは世界中を旅できるから」......あるジプシーの言葉
ジプシーには、独自の言語ロマニ語がある。
語源はインドのサンスクリット語であると判明したが、
旅をしてきた土地の言葉が混ざり合っている。
イラン語、オセット(ロシアの一部)語、クルド(中東)語、
ヨーロッパ到着後は、スラブ(中欧、東欧)やルーマニア語、ハンガリー語、
さらにはフランス語やドイツ語、英語などが
インド起源の言葉に入り込んで、
「ロマニ語」と呼ばれるジプシーの言語なった。
今では、ジプシーは世界中に散らばって定住しているので、
定住している土地の言語の影響受けて、
一言にロマニ語と言っても地方によって随分変わってくる。
ロマニ語を話す人々は約300万人から500万人、種類は大きく分けて
60種類とも100種類とも言われているけれども、今でも増え続けているかもしれない。
ロマニ語に文字は無い。
親から子へ代々口頭で受け継がれて来たものだ。
だから、時と場所によって変化し続ける。
ジプシーにとって言葉は、「今」話すためのものであって、
「過去」を知ったり、「未来」に残すためのものでは無い。
旅をしてきた彼らは、土地や家、そして物やお金に対する執着心が薄い。
ロマニ語には「持つ」という言葉そのものが無い。
ただ「ある」という表現だ。
「〜かが持っている」というのではなくて、「〜の手の中にある」となる。
ジプシーの人々は、何かを形にして残すということに人生を費やさない。
代わりに、彼らはたくさんの子どもを残す。
10歳そこそこで結婚し、孫ができても子どもを生み続ける。
ジプシーの生き方はシンプルだ。
過ぎた過去や来てもいない未来に捕われて、迷ってばかりいては、自由にはなれない。
大切なのは、「今、ここ」 |